ぷにぷにッ♂006


ママの術後の経過もよく

晴れて
退院するコトになった。


パパとセイが
ママを迎えに行ってる間に

私が
ママの好きな料理を
用意するコトに
なったのだけど…。



「海老の背ワタって
どれのコトですかッ!?」

キッチンに立って
5分もしないうちに

投げ出したくなる。


セイがネットで検索して
プリントアウトしてくれた
おいしくできると
評判のレシピも

基本の基本までは
フォローしてなくて。


「パソコンの立ち上げ方も
わかんないしッ」


途方にくれる私だった。


キッチンを
散らかすだけ散らかして

何もできませんでした、なんて

セイに何を言われるか
わかんない。


「ママの大好きなおでんを
コンビニで買ってきて

作ったコトにしようかなッ」


イケないコトを
本気で考えてしまってた。


「…誰か料理が
得意そうなヒトッ…!」


助っ人を求めて

ケータイのアドレスを
スクロールしていたら

ケータイが着信を
知らせてきて。


「ねずみ〜らんどの
先生からだ」


…嫌な予感がした。


『セイくんとずっと連絡が
つかないんだけどッ』


ケータイに出るや否や
挨拶もなしに
用件をぶつけてくる…。


「セイなら今
母の病院にいるので
ケータイの電源を
切ってるんだと思います」


『な〜んだッ!
そ〜なのッ!?』

私の答えに
先生の声がはじけた。