ぷにぷにッ♂007
テツオさんは
セイの通っていた学校の
校医さんのお友達で
女医さんなのだと
ママの機嫌が
悪くなっていると
察したパパが
さらに饒舌になる。
「…テツオさん
今日は御苦労さま。
階下まで送るよ」
セイが真顔で
玄関のドアを開けて
テツオさんの腰を
引き寄せた。
「あ、そうねッ。
そうよねッ」
セイのロートーン・ボイスに
さすがのテツオさんも
自分がお邪魔虫だって
気づいたみたいで
「じゃ、失礼しました♪」
セイのエスコートに
素直に従っている。
テツオさんとセイが
玄関を出ていくのを
確認して
「セイの学校の校医さんの
お友達なんかと
どうして
ねずみ〜らんどなんかに
行ってたのかしらッ」
ママは愚痴りながら
リビングに向かった。
「あッ、あのッ!
ねずみ〜らんどで
偶然に先生達に遇って…」
じゃ、いっしょに
遊ぼうかってコトになって
「以来、テツオさんには
何かと
かわいがって貰ってるのッ」
私は
ウソ八百並べてしまう。
「トーコ達の
お友達なのね?」
「そ〜だよ!
今日だって私が手伝いを
頼んだんだしッ」
私のセリフに
ママの顔が
イッキに緩んだ。
「まあ、まあ。
お世話になってたのに
私ったらお礼も言わずに…」
テーブルの上に
キレイに並べられた
大好物達を見ながら
ママが後悔をする。
「あ、私ッ。
ちゃんとお礼を
伝えに行ってくるねッ」
テツオさんの忘れ物の
ハンドバックを掴んで
私は
セイ達を追いかける為に
玄関を飛び出した。
「車だから
駐車場の方かな」
マンションのエレベーターの
ボタンを押すと
ドアがすぐに開いて
ラッキーだなと思ったのも
一瞬で
「げげッ!!!」