ぷにぷにッ♂009


パパもママもいる家で

カギもかからない
私の部屋で


セイは手慣れた様子で
パジャマを
脱がしにかかった。


「やっぱりマズイよ。
止めようよ」


私は真剣に
心配しているのに


「手早く終わらせるよ」

なんて


自分のカラダが
性処理の道具扱い
されているみたいで

すっごい傷ついた。


「もお、絶対にダメッ!!」


ジーンズのベルトに
掛けていたセイの手を
押さえつけて

それ以上の行為を阻む。


「…今夜はせっかくの
チャンスなのに」


私に手を
押さえつけられたまま

セイが私のオデコに
キスをした。


…今夜はママもいて
パパもいて

どこがチャンスなんだッ。


「父さん達も
ひさびさに
盛り上がってるみたいだから」


は?

「たぶん今頃
俺達と同じ状況だと思うよ」


…性欲の塊りのセイと
パパを
いっしょにして欲しくないッ。


「さっき
父さん達の寝室の
カギがかかる音がしてたし」


「それっくらいのコトで
そんなの決めつけないでよッ」


「そお?

昔っから
寝室にカギがかかってるときは
そういうコト、だったけどね」


セイは自信満々に
断言してるけど。


「確かめたコト
ないんでしょッ」

「あるよ」


えッ!?


「パパ達の寝室を
覗いたコトあるのッ!!??」


「ちいさい頃、ね」

この家に
引き取られてきたとき


「心細かったら
いつでもママ達のベッドに
潜り込んできなさいね、って

母さん達が
言うモンだからさ」


コワイ夢を見た夜

そのコトバを鵜呑みにして
部屋を訪ねていったら

いつもはカギなんて
かかってない部屋に


カギがかかってて。