セイの両腕が
不安定な私のカラダを
後ろから抱え込むようにして
狭い座席の中
ふたり密着していた。
「もおッ
ふざけるのはやめて!」
私の訴えなんか
耳に入れるつもりなど
ないのか
セイのヒザの上
大股開きになっていた
私の内太股を
セイの手が
ゆっくりと撫で始める。
「やめなさいってばッ!」
「こんなミニスカート
穿いてきた
トーコが悪いんだ」
セイが私の耳元で
低い声で囁いた。
流れている映画が
淡々とした
静かなシーンになって
明るい画面。
「……」
私は立ち上がるコトも
声を上げるコトも
出来ないでいる。
セイの行為に
ただただ
身を固くするしかなかった。
セイの手が
私の内太股を
揉みしだくようにして
ゆっくりと
這い上がってきて
「…何だ。これはッ」
セイの手が
ピタリと止まる。
「…何って」
「おまえ
ミニスカートの下に
何を穿いている?」
「…スパッツ?」
恐る恐る答えてみた。
「その上に穿いてる
ファスナーが
ついているモノ!」
「……」
「ミニスカートの中に
ごっついショートパンツ
穿くなんて!!!」
どういうセンスを
してるんだ、って
セイが
ショートパンツの
ファスナーを
乱暴に上げ下げする。
「やめてよ!」
セイの手を止めようとして
「きゃッ!!」
カラダが深く
セイのヒザの間に
落ち込んだ。