…大丈夫だろうか。

いくら帽子を目深に被って
コートの襟で
顔を隠しているとはいえ


その独特のオーラは
隠しきれない。


場内が水をうったように
静まりかえっているけれど。


…映画の内容に

みんながまた
集中し出しただけだよね。


都合のいいように
解釈をしてみるけれど。


セイが腕を組んだまま
身動きひとつ
しようとしないのは
何故なのか。


私の胸の中で
おおきな不安が
広がっていく。


「……」

私はそっと顔を上げた。


!!!!!?

目の前に

白いスポーツシューズに
ブルーのジャージ。

おおきな足。


それは紛れもなく
オトコのヒトのモノで。


足先が間違いなく
私達の方を向いている。



そのオトコは

座席に着くでもなく

通り過ぎるワケでもなく

落し物を
探している風でもなく…。


…まさか、だよね。


私は視線を
そのオトコの上半身に向けた。


「やっぱりトーコだ!」

私の顔を確認すると

オトコは私の前に
しゃがみ込む。


「シッ、シンスケッ!?」


思いもかけぬ人物の登場に

私はアタマが一瞬
真っ白になる。


「どうしてシンスケが
こんなトコロにッ」


「それは俺のセリフだ。

いったいその惨状は
どうしたんだ…!」


ミニスカートから
半分ずれ落ちた
ショートパンツという

目もあてられぬ
恥ずかしい姿を

シンスケに目撃されて


「いや、あのッ、これはッ」


私は動揺を隠せなかった。





ぷにぷにッ♂015

≪〜完〜≫


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