ぷにぷにッ♂020
コーラでベトベトになった
カラダに
シャワーを浴びて
リビングに行くと
「デートするなら
やっぱり遊園地かしら」
ママが
ノートパソコンを
覗きながら
ノリノリで
セイとネットサーフィンを
楽しんでいた。
「観覧車なんて
すっごくロマンティック
じゃない?」
ママってば
すんごく嬉しそう…。
「…観覧車なんか
会話が続かないと
かえって生き地獄だよね」
私のツッコミに
「…そうよね」
ママが落ち込んだ。
「あ、いや、別にッ。
ただシンスケは
好きなオンナノコと
ふたりっきりだと
ホントしゃべんないからッ」
私は慌ててフォローする。
「遊園地は今度
家族水入らずで行こうよ」
セイが
ママの耳元で囁いた。
「そうよね!
パパもねずみ〜らんどに
連れて行ってくれるって
言ってたしッ♪」
ママってば
立ち直りが早すぎで…。
「デレラ城の花火
いっしょに見ようね」
セイってば
ママの肩を
後ろから
そっと抱きしめたりして。
…ここは
ホストクラブかッ。
私は
ココロの中で
思わずツッコミを入れていた。
「じゃ、映画は?」
当然のように横に座れるし
観終わった後の
会話にも困らない、って
ママがどんどん
調子に乗ってくる。
「ヘタな映画を選ぶと
趣味を疑われるし
思いもかけずに
駄作だったりしたら
最悪だから」
私ってば
またしても
ママの意見を否定していた。
「この前
ふたりで観に行ってた
B級カンフー映画
そんなに
ツマラなかったの?」