水族館に向かう
電車の中。


セイとナンノ。

私とシンスケ。

気がつくと
見事にカップルが
入れ換わっていて…。


シンスケと
腕を組んでしまっている
私の腕を

凝視するナンノの目が
コワイッ。


私は慌てて
シンスケの腕から
自分の腕を抜き取った。


「…セイくんって
ホント、紳士で
頼り甲斐があるわ」


シンスケと私に
当てつけるように

ナンノがセイの腕に
しがみつく。


…何で
こうなっちゃうん
だよおおお!!!!!


「水族館
アシカのエサやりの時間に
間に合いそうだね」


セイがナンノの耳元で
やさしく囁いて


…トドメを刺した。


シンスケの
カラダ中の血管が
キレ捲くり

「シンスケくんッ!?」

シンスケの鼻から
スプリンクラーのように
鮮血が飛び散ってゆく。


ナンノが自分のハンカチで
シンスケの鼻を
甲斐甲斐しく手当てして。


「…ちょっと、セイッ」

私はセイを
車両の端まで
引きずっていって

「いくら
ヤキモチ妬かせるといっても
これはやり過ぎだよッ」

私はセイを
ドアに追い詰めた。


「シンスケはああ見えて
ナイーブなんだからッ」


「…ホント。
誰かさんとは大違いだ」


セイの中指が
私の喉元を突っついて


「…おまえは俺が
自分の友達と仲良くしても
全ッ然、平気なのにな」


「…あッ」

セイが
挑発しようとしていたのは
シンスケなんかじゃなく

私なんだって

気づいても
もう遅かった。





ぷにぷにッ♂023

≪〜完〜≫


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