「…セイが私のコト
愛してくれてるって
いっつも
実感させてくれてるから」
私はセイの背中を
そっと抱き止める。
「セイが他のヒトに
目移りしてるとかって
不安に思ったコトなんて
一度もないよッ」
「……」
カタン、コトン。
カタン、コトン。
まるでセイの代わりに
返事をしてくれて
いるかのように
電車が心地よいリズムを
刻んでいた。
「大好きだよ、セイ」
何にも代えられないくらい
何とも比べられように
ないくらい。
「愛してるから」
私は
セイのやわらかい髪に
そっとキスする。
「…バカトーコッ」
負けず嫌いのセイが
また私に噛みついた。
…まだまだ
オコチャマなんだから。
だけど
何だか
とっても愛おしい。
「ほら、セイ。
水族館の屋根が
見えてきたよ」
私がセイの背中を
ぽんぽん、と
軽く叩くと
「…トーコが破産するまで
水族館の刺身を
食いつくしてやるッ」
…どこまでも
仕返しを忘れない
執念深いセイで。
「水族館は
居酒屋じゃないんだから
ツケはきかないと思う」
「なら
カラダで払ってけッ!
俺がおまえのカラダ中に
ウロコをたんまりと
描いてやるからッ」
「……」
セイの恨みは
果てしなかった…。
ぷにぷにッ♂024
≪〜完〜≫
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