セイが
背中を向けたまま

オジばあさんに呼び掛ける。


「勘当した先代は
とうに亡くなってるし。

その妻も今日、葬式をして」


誰が長男の存在を
未だ
疎ましく思ってるんだ、って。


セイは自分の父親のコトを
「長男」という言い方をした。