「…坊ちゃまの
しでかしたコトは
神をも欺く
鬼畜の所業」
先代が勘当したのは
島の住人達の総意だったと
オジばあさんは
困った顔をする。
…鬼畜の所業、って。
まさか
殺人とか
誘拐とか
犯罪に
手を染めてたワケじゃ
ないよね。
「長男は父親に
島を追い出されたのではなく
よく事情も知らない
この島のヤツらに
追い出されたんだ?」
ふん、って
セイが乾いた笑いをして。
「長男は言い訳もせず
ひとりで罪を背負って
出ていったんだ?」
「……」
セイの意味深な
問い掛けに
オジばあさんの腰が
引き気味になる。
「…アンタら
もしかして」
「カノン坊ちゃまの
嫁の座を狙って
いろいろ
調べ捲くっとるんじゃ
なかろうね!?」
「は!?」
え〜っと。
あの〜。