おしゃべりが
過ぎました、って
性別のわかりにくい
オジばあさんは
セイの性別を
勘違いしたまま
浴室を出て
行こうとする。
「ああ、それからッ」
浴室の扉を閉めながら
オジばあさんは
「カノン坊ちゃまの
嫁になりたかったら
おふたりとも
もうちっと
グラマーになりなされよ」
って
余計なお世話
じゃあああああああッ。
殺気を感じてか
扉が凄い勢いで閉められた。
思わず手に掴んでいた
リンスのボトルが
凶器に変わるトコロ
だったッ。
「くっくっく」
隣りで
笑いを堪えてるセイに
殺意を覚えたッ。
「セイの性別が
紛らわしいのが
悪いんでしょうがッ」
「そういう問題?」
セイが憤慨する私を
背中から抱き寄せる。