「例えばこうやってさ」


オトコ同志がヤるみたいに

後ろの穴に突っ込んで
ヤッてたら

「アイツの好奇心も
刺激されるかも
しれないけどな」って


セイが
私の両手を掴まえて
後ろに引っ張る。


私の両腕を
手綱のようにして

馬でも乗りこなすように

リズミカルに腰を動かして

私のカラダを
揺さぶってきた。


「オトコ同志の
愛の営みなんて
キョーミないからッ」


「トーコもそろそろ

後ろの穴も
一回、経験してみる?」


はいっし、どうどう
はいどうどう〜♪

なんて


のん気に私の腕を
後ろに引っ張ってくるッ。


もおおおおおおおッ!

「いい加減に
しなさいよねッ!!!!」


「何やってるんですか?」


え。


その冷静な声に
恐る恐る顔を上げると


目の前に

まだ濡れたままの髪の
カノンくんが立っていた。


「あは。あははははッ」


よりにもよって

何で
こんなタイミングでッ。


思わず
私は愛想笑いなんか
してしまっててッ。


「……」
「……」


…ひじょ〜にッ
気まずいッ。