「遺言の公開に
私達の姿が
見えないとなったら

みんな大騒ぎで
探しにきてくれるかも」


なんて

ちょっと
安心してみたのに。


「…ねえ。カトーさん。

この地下って

どこから
風が入ってきてたの?」


セイが
かったるそうに
立ち上がった。


「あ、ごめん。煙いよね」

「そうじゃなくて」


セイが背伸びして

天井からぶら下がっていた
裸電球の灯りを

天井際の壁に向ける。


「ここに
入ってきたときは

線香の煙も
流れていってたのにさ」


「えッ」


気がつくと

通風口という通風口が
全て塞がれていて。


「ここの空気
朝まで持つかな」


…悪霊の方が
まだよかったッッ!!!


まさか

こんなトコロで

本気で
命を脅かされるコトに
なろうとは


夢にも思わなかったから。





冬の森、眠らないキミ

少年の思惑編

≪〜完〜≫


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