どうした、セイッ。

気持ち悪いぞおおおおおお!


なのにッ。


「…カノン、おまえ。
ホント、悪役には向いてない」


なんて

セイがゆっくりと
階段を上っていって


「こんな扉
なくなっちまえ、って

長い間
望んでいたんだろうに」


扉が焼き落ちる前に
火を消すなんて、さ

って

セイの手が
カノンくんの肩に触れて。


何だかよくわからないけれど

あのセイが
カノンくんに
理解を示してるッ!?


「…お生憎さま。

残念ながら僕は
そんなに甘い人間では
ないですから」


カノンくんは
足元に落としていた視線を

セイではなく

正面にいた
カトーさんにむけて


そのおおきな目が光る。


「…どこまで甘いんだか」


もっと恐いコト
教えてあげますよ、って

カノンくんは
セイの同情を嫌うように
自嘲した。


「おばあさまが
ここの階段から落ちて
寝たきりになったのは」


あれは
事故なんかじゃない。


「僕がこの手で

おばあさまを
あんなカラダにしたんだから」


「……」

カノンくんの独白に
私達は身を固くした。





冬の森、眠らないキミ

炎立つ感情編

≪〜完〜≫


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