「…ったく」

セイには
いつも本当に
ハラハラさせられる。


「何だよ。
溜息なんかついてさ」


三角座りしていた
私の隣りに

セイが当たり前のように
腰掛けた。


「この部屋、マジ寒いな」

なんて

セイが
私に自分の体重を掛けてくる。


ぐしぐしと
私の肩に
顔を擦りつけてきて


「……」

「……」


…静かだッ。


「セイ、寝るんなら
自分の部屋で…」

沈黙に堪らず
セイを肩で揺り起こすと


「こんな寒い中で
ハダカで抱き合ったら
やっぱり凍死すると思う?」

なんて

私の上に
セイが圧し掛かってきたッ。


「凍死確実!!
保証書つけてもいいッ」


思わず指で
セイの目をしっかりと
見開かせる。


「…これって

じっくり私のハダカを
堪能してッ、って意味?」


セイがオカマ声で
私をからかった。


私の手を奪って

「ん〜ッ♪」

掌に幾度も
キスを繰り返して。


「寒さに少々
縮こまっちゃってるから

よろしくねッ」


なんて

自分の”困ったちゃん”を
私に握らせて

温めろとセイが強制する。


「…子どもできたら
困るからッ」


「大丈夫」


セイが自分のジャケットの
ポケットから取り出した
色とりどりの”それら”を

ぱらぱらと
私の胸の上に降らせた。