「…でもさ。
もう日も暮れてきたし。

相手の家にも
念の為、電話した方が
いいんじゃないかな?」


セイは努めて冷静に
つくり笑顔をママに向けて

野生の少女の
カバンを探った。


「…連絡帳はどこやったの?」

「あら?
カバンの中に入ってない?」

「……」


ママは
どこまでも脳天気で。


「…幼稚園の電話番号
調べてみるよ」


あの気の短いセイが
よく堪えてるなって

ホント、感心するッ。


セイがパソコンで
カバンに書かれた幼稚園名を
検索を始めた。

…あの子が目を覚まして
セイと顔をあわさないうちに

早く帰って貰わなくっちゃ。


「お風呂、冷めないうちに
入りなさいよ〜」


ママは他人事みたいに
夕食の支度を始めたりしてッ。


自分のしでかしたコトの
重大なミスに
気づいてないのだろうかッ。


せっかく
我が家に帰ってきて

緊張感から
解放されたと思ったのにッ。


ママの大ボケに

「とんだ預かりモノ」

「セイの天敵」

なんて

苦笑いできているうちは
まだよかった。


この交通事故が

実は
誰かに仕組まれていたモノで


私達は

とんでもない事件に
巻き込まれて
しまっていたなんて


このときは

まだ
知る由もなかったから…。





百花繚乱☆乱れ咲き

乱れ咲き♂001

≪〜完〜≫


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