真っ赤な照明の中

確かに誰かが
セイのベッドに
布団を被って眠っている
ように見える。


華奢なシルエットが
どうみても
成人女性のそれで。


「…セイの
知り合いじゃないのッ」


昔、うっかり合鍵を
渡してたとかッ。

思わず嫉妬で
アタマの中が沸騰するッ。


「…知り合いと言えば
知り合いだけどさッ」

「きゃッ」

セイが
私のお尻を蹴りつけて


ツンノメルようにして

私は
”オンナ”の眠るベッドに
特攻させられたッ。


セイのバカ〜〜〜!

サイテー〜〜!

サディスト〜!!!!!


誰が愛するヒトの
昔のオンナの顔なんか
拝みたくはないッ。


だけど


「あれッ?」


…この感触。


いくら細いと言っても
この足は…。


私はそっと
羽毛の布団の足元を
捲ってみて

「!!!!!!」


我が目を疑う。


「……」

そこには

白骨化した人間の足…。


赤いライトの下

私は気を失いそうになった。


まさか…。

うそ…。

何でこんなモノが…。