「今、父さんが
駄犬の保護者と
電話で話してるけどさ」
ちなみに
夕方
私達に声を掛けてきていた
若い方の私服警察官が
他の警察官らしい若いヒトと
階下で
このマンションを張っていたと
セイがさらに補足する。
「……」
事態は思いもかけず
とんでもないコトに
なっていて。
「あの子
早く、帰した方が
いいんじゃないのッ!!」
「それは父さん達が
決めるコトだから」
セイは
また他人事みたいに
突き放して
服を脱ぎ始めた。
「…セイ。
どうして仮面を取らずに
先に服を
脱ぎ始めてるのかなッ?」
「エロティシズムへの
あくなき追求」
…おいおいおいッ。
「その仮面も
もしかしてSMショップで
購入したとか?」
「興味ある?」
仮面越しに
セイが思わせぶりに
含み笑いをする。
「いっしょにお風呂
入ろうか?」
セイの長い指が
私のアゴをちいさく摘んで。
「…パパもママも
いるんですけどッ」
「あのガキの相手に夢中で
気がつきゃしないって」
仮面をつけた
上半身ハダカのセイが
私の唇を
焦らすように
ゆっくり舐めた。