もはや
人間離れしてるというか。


実は人間じゃないんだ、って
セイにある日告白されても

私はちっとも
驚かないと思うぞッ。


運動会や球技大会だって

昔からセイは

要領よく
回避しまくってて。


おもいっきり汗ばむセイを

一度でいいから
見てみたい。


なのに。


そんなサボり魔セイに

初めて
駆けっこで
負けてしまったときは


もう屈辱で

その晩は
全然寝つけなかった。


「俺、オトコなんだから

オンナのトーコに
いつまでも負け続けてるワケ
ないじゃない」


駆けっこだけじゃなく

気がつくと

あらゆるスポーツで
セイに敵わなくなっていて。


専門家の指導の下

今で言う
スポーツ科学を駆使して

筋肉や運動神経を
効率的に鍛えていたなんて。


陰でこそこそ
努力してたなんて


とお〜っても
ズルイと思うッ。


ちいさい頃から
いろんなオトナに
目を掛けられて

無償でかわいがられて

あらゆるモノを
手にしていたセイ。