あれ?
「火事って
もしかして、アレのコト?」
遥か前方の空に
まっ黒な煙が
立ち上っているのが見えた。
「ああ、アレだね〜。
こりゃ、近いなあ」
ドライバーは
無線でタクシー会社に連絡を
入れる。
「状況によっては
かなり迂回するコトに
なるけど、いい?」
「はあ…」
だけど。
無線から聴こえてきたのは
私達の予想を
おおきく超えた事態で。
「この火事。
お客さんが向おうとしている
ホテルから出火してる、って」
「……」
…繰り返さなくても
聴こえましたッ、って。
この状況下
ココロの中で
ツッコンでしまう私は
何なんだろう。
「ホテル火災、って…」
まさか
セイが火をつけたって
コトはないよねッ。
2時間で解決する、って
そういう意味じゃないよね!?
「…降ろしてくださいッ」
居ても立っても
いられなかった。
私はビニール袋から
1万円札を取り出して
ドライバーに渡す。
「お客さん、お釣り〜!!」
タクシーのドアが
開いた瞬間
私はもう
後先も考えず
セイのいるハズのホテルへと
駆け出し始めていた。
百花繚乱☆乱れ咲き
乱れ咲き♂015
≪〜完〜≫
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