セイの右手が
私のセーターの
そのまた中の
Tシャツの中
私のやわ肌の上を
自由奔放に滑り回って。
ブラの合間から
セイの指が入ってきた。
「あ、ふッ、あ」
セイの行為に
私は息をするのも
忘れそうになる。
「トーコ、ちゃんと見せて」
私のヒジを
邪魔にしたセイが
今度は私の胸元を
唇で刺激して。
私は耳から
火を吹いていて
その顔は赤く熱を
帯びていった。
「トーコ」
セイの低く甘い声が
私の胸の奥を
きゅんきゅん、と
締めつけてきて。
もう、どうにでもなれ、と
肩から力を抜いた瞬間。
ダンダンダンッ!
「おいッ
石鹸はどこだッ!」
「……」
「……」
ダンダンダンッ!
「石鹸ッ、石鹸ッ!
泡ッ、泡ッ、泡ッ、泡
あわわわわ〜ッ♪」
野生の少女が
バスルームの中で
湯手桶と洗面器を
陽気に打ち鳴らしている…。
「あ、石鹸はねッ」
バスルームの扉を
開けようとした私を
セイの長い腕が阻止して。
「放っておけ」
セイが私の唇を
自分の唇で
素早く掴まえた。
「おいッ! トーコッ!
石鹸はどこだって
訊いてるだろうッ!」