「…自分のエゴだけで
寝た子を起こそうなんて
よくも
そんな可哀想なコトを」
な〜、駄犬♪、って
セイってばッ
眠り続けてる少女に
”お手”をさせているッ。
「どっちが
自分本位なんだかッ」
私の訴えなど意にも介さず。
「ふふん」
セイは私の前に
自分の顔を突き出してきてッ。
ちゅッ。
なんてッ。
「……」
くぬおおおおおおおおッ!
どこまでも
私のコト
バカにしてッ!!!!
絶対に
セイの好きには
させないんだからッ。
私は野生の少女のカラダを
抱き枕のようにして
両手両足を
しっかりと絡みつけた。
「…別にいいけどさ」
セイが苦笑しながら
私と少女を
まとめて
自分の抱き枕にする。
両の手を
私の背中でしっかり絡めて
「おやすみ」
私のアタマに
やさしいキスをした。
「……」
えらく素直で
気持ち悪いけど。
セイの腕の中
私と少女は
保護されるようにして
いつしか
私は深い眠りにつく。
パパ達に
見られたら
何て言い訳をするつもり
だったのだろう。
なんて。
心配できるコトが
どんなに平和で
しあわせだったのか。
思い知らされるコトに
なるなんて。
私達3人が
これから見るであろう
その地獄は
足音を立てて
すぐ傍にまで
やってきていた。
百花繚乱☆乱れ咲き
乱れ咲き♂004
≪〜完〜≫
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