野生の少女が被っていた
白いベレー帽が
飛ばされて
コロコロと公園の中を
転がってゆく。
ひゃあああああ。
その先には
水たまりがあああああ!
ママが大切に取って置いた
ベレー帽。
気づいたジュナさんが
車を離れて
大慌てで
ベレー帽を救出に
走ってくれて。
助かった、と思った瞬間。
ドッガアアアアーン!!!
爆音とともに
ジュナさんのスポーツカーが
炎の柱を上げて!!
「きゃああああああ」
公園がイッキに騒然となる。
「こっちへ!」
あちこちで
公園の母子達を
避難誘導するヒト達。
私服警察官?
こんなにもたくさん
公園の利用者に
混ざり込んでいたなんて。
パニックする人々。
これが
犯人からの警告なの…?
自分達の置かれた立場を
知らされる。
「何やってるんだッ」
野生の少女を抱え込んだ
セイの怒号が
「あ…」
私を正気に戻させた。
「振り返らずに走れッ!!」
セイの声は
聞こえていたけれど。
「ジュナさんッ!!!!」
地面に倒れたままの
ジュナさんの姿が
目に入ってきた瞬間
アタマのどこかで
何かを考えるヒマもなく
セイの制止も聞かず
私は反射的に
ジュナさんに向って
掛け出していた。
百花繚乱☆乱れ咲き
乱れ咲き♂006
≪〜完〜≫
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