「…そんなに俺が
信用できないか?」
「……」
「……」
「……」
「…もういいッ!」
セイがひとりで怒って
ひとりで自分の部屋に
消えていったけど。
何かもう…疲れるよ。
溜息をつきながら
私は洗面所に向かった。
私への嫉妬心から
セイは私に恥をかかそうと
してるんだって
このときの私は
それくらいの
認識しかなかった。
だけど
セイは
あの混乱した状況下で
実に巧みに
犯人への罠を
仕掛けていたんだって
私が気づくには
もう少し時間が必要だった。
「セイッ!
インフルエンザが
流行ってるんだから
ちゃんと手洗いウガイを
しなさいよねーッ!!」
私はセイの部屋のドアを
ドンドン、叩く。
だけど。
セイはすっかり
ヘソを曲げてしまっていて。
「オコチャマなんだからッ」
このふたりの気持ちの
行き違いが
セイの計算を
狂わせかねない事態に
なろうとは。
さすがのセイも
予想もできなかっただろう。
百花繚乱☆乱れ咲き
乱れ咲き♂007
≪〜完〜≫
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