『いや、何。

ウチの娘が
泣き叫びもせずに

機嫌よく
いっしょにいるようだから…』


…その疑問は
ごもっとも、ですッ。


仮面や女装で近づいて

チュウが
お気に召して貰えた、なんて

とてもじゃないけど
パパさんには言えないよねッ。


「パパさんみたいに
顔にセロテープつけて

ウチのセイも
笑われてますからッ」


『…僕が顔に
セロテープ貼られて
笑われてる、って

誰から聞いたのかな…?』


あッ。


失言した、って思っても
もう遅いッ。


「…誰が笑われてるって?」

セイからも
顔を左右に引っ張られッ。


「うほほほほ〜♪」

少女が私の顔を見ようと
正面に回り込んできたッ。


「あ、いえッ。

パパさんも
ハンサムさんなので

きっと同じコトしてるんじゃ
ないのかな〜、って」


想像ですッ、って

私は必死で言い訳する。


『そっか。

僕はまた
ジュナのヤツが
面白おかしく
吹聴でもしたのかと…』


「……」

ジュナさん、て
そんなタイプのヒト
なんだ…?


…何だか意外だった。