「あの薬局のオヤジの
お手製の湿布だ。

速効性も抜群だろ?」


セイはそう言うと

私から奪い取った湿布から

粘着質な膏薬を
指に絡め取ると

傍にいた少女の顔に
擦りつけてッ!


「何やってるのッ!!!!」


信じられないッ!!

「顔が荒れたらどうするのッ」

私はセイを
引き倒すようにして

少女から引き離したッ。


「平気だよ。
ソイツ、面の皮厚いからッ」


セイってば
反省の色もなくッ。


自分の指についた残りを
ぺろん、と舐めたッ。


「食べられる薬草を
組み合わせて作ってる
湿布だから」


…信じていいのかッ。


セイが
少女のカラダを引き寄せて

執拗に
薬剤を擦り込んでいるッ。


「うほほほほッ」

セイの腕の中
少女が恍惚の声を上げるのを

不安そうに

オトナ達が
見つめていますけどッ。


何の為にそんなコトをする
必要があるんだかッ!!


「気持ちいいか?
す〜す〜、するだろ?」


「…おおう♪」

セイの手が
少女の制服の中にまで
入っていてッ。


妖しい動きをしているのを

さすがの私も
見逃すコトはできませんッ。


「痛だだだだああああ」


私に二の腕を
思いっきりツネられて

セイが
大袈裟な悲鳴を上げるッ。