どうやら
セイのバカが
2台のケータイを使って

私からの情報を元に

私を装って
掲示板に書き込みを
しているんだってゆ〜のは

想像がつきますけれどッ。


私はこうして
オトコのコトバを

セイのケータイに
送りつけるのに
精一杯で。


掲示板を確かめるのは
もちろん。

オトコに話し掛ける
余裕すらないッ。


頼みの綱は

セイが掲示板を通して
オトコに
伝え続けているらしい
メッセージだけ。


なのにッ。

「…この花は本当に
全部
この子が折ったのかい?」


オトコが
自分のケータイを
閉じてしまって

私に直接
話し掛けてくるでは
ないかッッ!!!!!!


どうするのッ。

答えていいのッ!!!????


私は
オトコと目が合ったまま
固まってしまうッ。


ケータイは
私の手の中で

いっこうに
メールの受信を知らせる
様子もなくッ。


「……」
「……」


ヤな沈黙ッ。


なのにッ!!!!


「トーコッ!
うんこッ!!」


えッ。


「うんこだってばッ」

「……」


こんなときにも
空気を読まない少女は

トイレの方向を指さして

ひたすら「うんこ」を
連呼するッ。


どうして

こんな
タイミングに〜!!!!


「…俺が連れていって
やろうか?」