ビックリマークが
3つもついている時点で

セイの次のセリフは
予想はついたッ。


私は
ワゴンを置き去りにして

出口に向って
ダッシュするッ。


挫いたハズの足も
痛い、なんて忘れてた。



「何やってんだ、バカッ!」


予想通りのセイの叱咤。


だけど

手を差し出してきた
セイの顔には
笑顔があって。


「うほほほほ〜う♪」


少女を小脇に抱え込んだ
セイと手を繋いで

私達は走り出した。



ニッタさんが押さえていた
エレベーターに
滑り込むようにして

乗り込んだ。


「ほおおおおおおおおお」


ニッタさんが
私達より
おおきな安堵の溜息をつく。



「トーコ、うんこッ!」

少女がエレベーターの中
セイの持っていた
スケッチブックを指さして。


「あ…」

…うんこ、って
この絵のコトだったんだ。


「ダケンを呼び寄せるのは
この方法が一番だろ?」


セイが自分の頭脳を
自慢してるけどッ。


「お金ッ!!
あんなトコに
置きっ放しでいいのッ」