「…セイくん。
本当に法に触れない方法
何だろうね?」
って。
今更ッ。
セイのクレイジーさに
気づいたって
遅いですからッッ!!!
パパパツ!!
突然、正面玄関が
眩しいくらい
明るく照らされてッ。
「何ッ!?
何が起こったんだッ」
窓の下、正面玄関に
目を奪われるッ!
「ほら、ネット界の
スーパースターさんが
お出ましだ」
『きゃあああああああ!!!』
スピーカーから
絶叫とも悲鳴ともつかぬ
声が轟いて
光の真ん中にいた
あのオトコに向って
一斉に信者が
飛びかかっていくッ!!!
「何ッ!?
何が起こってるのッ!?」
「しッ!」
『蓮の花を返しなさい!!』
『このお金が
目的だったんじゃないのッ!』
『おまえの顔は
裁判を傍聴したから
覚えてるぞッ』
『『彼』の名誉を傷つけて!』
『この膏薬のニオイは
誤魔化せないッ!!!!!』
『おまえが
目立ちたいだけの
エセファンだって
み〜んなが知ってるッ』
…口々に
あのオトコに向って
叫んでいた。
「…掲示板の書き込みを
利用させて貰っただけ」
みんなが一斉に
セイの方を見た。
「掲示板にセイくんが
OBACAという名を語って
書き込みをしていたのは
我々も当然
チェックしていたけど…」
あのオトコが
このホテルにいて
「蓮の花やお金を
持ち逃げする、なんて
書き込みは…」
なかったハズだ、って
ニッタさん達が
ケータイで
改めて
掲示板をチェックする。
「ケータイで
掲示板を
チェックしているからですよ」