「…カエルにされるのが
嬉しいのか。

食べられるのが
嬉しいのかッ」


セイの問い掛けに

「両方ッ」


さすがのセイも
野生の少女には敵わないッ。


「…帰るぞ!」

セイは
放り投げるようにして
私に少女のカラダを預けた。


自分が隠れていた
家具の上段から

セイは
交番で預かってきた
少女の荷物が入ったカバンを
取り出して。


「それ
ヒメミヤ家のカバン…?」

ジュナさんが
セイの手から
バッグを奪うようにして

中身を確認する。


「…これをどこで?
どうしてそんなトコロに?」


…ジュナさんの疑問も
もっともですッ。


セイはジュナさんから
バッグを奪い返すと


「…アンタ、さあ。

このバッグのコトを
知らないトコロを見ると

やっぱり警察にも
このガキの家族にも

無断で
この子をウチから
連れ去ってたんだな」


ジュナさんの質問を
逆手に取った。


「アンタの単独プレイは
家族を信用していないから?

それとも

警察を信用していないから?」


「……」


「答えたくないなら
それでもいいけど」


セイは冷やかな目を向ける。