だけど
この重苦しい空気に
つき合うより
確かにこっちの相手の方が
気が楽で。
「うっほほ〜い♪」
目一杯
私は少女にご奉仕するッ。
だけど。
体力だけは
自信があったつもり
だったけど
子どもの体力は
底なしでッ。
くるくる、くるくる
こっちの目が回るッ。
せっかく
野性児の相手を
してあげているというのに
セイもジュナさんも
黙り込んで
牽制し合っててッ。
これ以上
話すコトないなら
帰ろうよおおおおおお。
パパもママも
きっと心配してるよおおお。
くるくる、くるるんッ。
「おねえちゃん
足が痛くなってきたから」
私はテーピングされた足を
少女に見せて
お遊びに終止符を
打とうとしたッ。
のにッ。
「コート、足クサイ〜ッ」
「…湿布臭い、って
表現しようね」
もうトーコでもコートでも
どっちでもいいです…。
疲れ果てて
私はソファーに沈み込む。
「お疲れさん」
セイが
ソファーの背もたれの方から
私を覗き込んできて
楽しそうに私の額の汗を
自分の手で拭いたッ。
「ほら
ミネラル補給しておけ」
その手を
私に舐めろ、と強要してッ。
「自分の汗を舐めて
ミネラル補給するなんて
有り得ないですからッ」
「じゃ、俺の汗、舐める?」
セイが自分のTシャツを
捲くり上げるッ。