セイは私がカーペットに
血を滴らせてしまったコト
知らないんだったッ!!


アタマの中が
真っ青になるッ。


「ついでに言うと

さっきから
湿布のニオイが
ほのかにしてるんだけど」


…オジサン刑事は

年の功、経験の差

さすがプロと言おうか


目のつけどころが
違ってってッ。


アニメに出てくる
名探偵のようだッッ。


「キミもジュナさんも
どこも怪我している様子も
ないし

湿布もしていないようだよね」


「……」

さすがのセイも

これには
返すコトバも
言い訳もなく…。


「ちょっと
奥のバスルーム

見せて貰おうかな」


えッ。


ここを見に
来るんですかあああああッッ。


どどどどどど

どうしよおおおおおおおおッ!


私は慌てふためき


思わず
カラダに力が入るッ。


「あうちッ!」

私の股に挟まれて
少女の小さな手が

シーツの裾を

捲ろうとしているでは
ないですかああああああああ。


コンコン。


バスルームのドアが
ノックされッ


私は少女の手を
シーツで強引に隠しながら

返事をすべきか
正直迷った。