「欲しかったのは
コートじゃなくて

こっちの方!」


「…ッ!!!!?」


私は着ていた
Tシャツを

ネルシャツごと
引っ張り上げられ


一瞬のうちに
上半身が

アクセサリーと
ブラだけという

とんでもない姿にされ


「うほッ♪」

少女が
興奮の声を上げるッ!!!


「なッ…!!!!」

セイが
洗面台の蛇口をひねって
水を出してッ。


セイが私のTシャツを
水浸しにしたッ!!!!


「何すんのよッ!!!」

信じられないッ。


いくらジュナさんに
子ども扱いされて

私とけんちゃんと
同列扱いで

こんなトコロに
閉じ込められたから、って


こんな憂さ晴らしの仕方は
ないでしょおおおおおお。


「せっかくだからさ。
この状況を楽しもうよ」


って

半分呆けていた私を
両手で抱きよせて

キスをする。


「……」

セイは
私達の置かれている状況を
本当に
理解しているんだろうか。


私達は息を潜めて
隠れていなければいけない
立場で。


今にも
誰かがここに
乗り込んでくるかもしれない
状況下

そのリスクを考えただけでも

スリルを味わう余裕なんて
どこにもないハズで。


「あ」

なのにセイの手は
私のブラのホックまで

簡単に外しててッ。


「うほおッ!?」

取ったブラを
少女のアタマに乗っけてるッ。