常々、思っていたけれどッ

私が
バカなんじゃなくって

セイがこうやって
話を混乱させるようなコト
ばっかり言うからッ

私は話を
見失ってしまうんだよねッ。


「セイッ、アンタねッ!」


「ジュナさん。

アンタ
犯人の心当たりがあって

相手が尻尾を出すのを
待ってたんじゃないの?」


「!?」


セイが唐突に
話を確信に戻してきてッ。


「…返事がないトコロを見ると

俺の勘も
外れてはいなかった、って
ワケだ!」


ほら見てッ。

ジュナさんだって
話の展開についていけず
驚いてるッ。


「犯人とは
昔からの顔なじみ?

いや、違うな。

一方的に
ジュナさんだけが
顔見知りだった、って
カンジかな?」


「…どうして
そう思ったワケ?」


ジュナさんッ。

こんなオトコの言うコトに
つき合うコトは
ありませんからッ。


セイはいつだって
相手の顔色を見ながら

カマを掛けてるだけ
なんですからッ。


「あの3人がいる間

ずっと
俺だけにしゃべらせて

ジュナさんは
ずっと黙り込んでいたから」


「セイがおしゃべりで
呆れてたんだよッ」


「…トーコ。

お願いだから
少し黙っててくれないか?」


マジな顔をしたセイと
近距離で目が合って。


「……」

私は
自分のおしゃべりな口を
閉じた。


ヤな感じ…。