くぬぬぬぬううううッ。
「許さないッ」
ずうぇったいッに
許さないからッッッ。
セイのヤツに
復讐を誓う私のお尻の下で
「うぬぬぬぬううう」
うめき声ともつかない
ちいさな唸りが
聴こえてくる…。
「……」
あ、れ?
「ごめんッ!
ケンちゃんッ
大丈夫ッ!!!!!?」
怒りのあまり
すっかり少女のコトを
忘れてたッッ!
私は急いで立ち上がり
シーツを払い除けるッ。
「…あふ」
少女が
カエルのようになって
潰れててッ。
「ケンちゃああああああん」
我を忘れて
少女を抱きかかえたッ。
その瞬間。
ドゴンッ、と
バスルームに
何かが当たる音がしてッ。
私は自分の口を
慌てて押さえるッ。
…今の
絶対、セイだよねッ。
私の声
バスルームの外まで
聴こえちゃってたのかな…。
「…トーコッ
鬼はどうしたッ?」
「まだ外にいるから」
私は自分のコトを棚上げして
少女に「し〜〜〜ッ」って
注意した。