「おうッ。みすていくッ」

少女は
自分のアタマをかいて

「……」

自分の視界に入った
私の乳首を

ちろちろ、と
ちいさな指で甚振ってきてッ。


「ミサイルなら
弾切れですからッッ」

私は自分の胸を抱え込んで
背中を向けるッ。


「お〜う…ッ」

私に先読みされて
少女が
残念そうな溜息をついて。


…ったく、もう。

セイにもこの子にも

迂闊にスキを
見せられないんだからッ。


「…ケンちゃん
私のブラ、どこにやったの?」


「ぶらッ!?」


「…チャンピオンベルトよ」

「おお!」


少女は
私の横をハイハイしながら

洗面台の上に近寄ると


「ほいほ〜い」

ずるずる、と水の中から
私のブラを引き出したッ。


「…セイが入れたのッ!?」


無残にも
血に染まったTシャツと
いっしょに

私のブラは水浸しでッ。


ただでさえ
凹凸のないブラが

ぺらっぺらの真っ平ら〜…。


「…まさかコレを見て」

おやっさんは

私を貧乳だと
確信したんじゃないよね。


「びくとりーッ!」

少女が濡れたブラを
高々と掲げ

私の腰に当て


「トーコッ
ちゃんぴお〜んッ!」


…子どもなりに

落ち込む私に
気を遣ってくれたのだ、とは
思う。

思うけどッ。