「俺達には
勿体なくて話せないけど

ネットの掲示板になら
書きこんじゃうわ〜、って?」


セイってば

ジュナさんに向って
失礼千万ッ。

程があるッッ。


「ジュナさんが
そんなコトするワケ
ないでしょうッ!!!」


スミマセン、と

セイの傍に近づいて

私はセイのアタマを
無理やり下げさせた。


「トーコ、おまえこそ

勝手に
決めつけてんじゃね〜よ!」


セイが
私の手を払い除ける。


「いでででで〜ッ」

私の頬をセイは
力いっぱい引っ張りながら


「ね、ジュナさん。
そうだよね?」


セイが不敵に笑ってみせた。


「『彼』とヒメミヤ家に
関するウワサの掲示板の

まるで管理人みたいに
反論のレス入れてるの

ジュナさん、だよね?」


「…何を証拠に」


「ネットに残ってたよ。

表面上は
キレイに削除されている
書き込みの名残りが、ね」


セイがポケットから
自分のケータイを取り出して

「ほら」

ジュナさんに
検索した画面をみせると


「……」

ジュナさんの顔色が
みるみる変わる。


その様子から

セイが口から出まかせを
言っているのでは
なかったのだ、と

私にもわかった。