「ニッタもおやっさんも
似たような汚い靴履いてたな」
セイもジュナさんも
私が上半身ハダカで
パニックしていたときに
どんだけ
観察していたんですかッ。
「警察のヒトって
みんな靴のカンジが
似てるけど」
あの婦人警官のは
公園で車が炎上したときに
砂だらけになってた靴が
警察署ではキレイになって
取調室に現れたから
「靴を大事にしてるタイプの
ヒトなんだ、って印象がある」
ジュナさんはそう
言い切った。
「だったら他に
私が知らない犯人が
警察にいるってコトッ!?」
「……」
「……」
「単独犯なんかじゃなく
共犯者も傍にいるとかッ!?」
「……」
「……」
「どうして私ばっかりが
しゃべってるワケッ!?」
「…別に誰も
おまえにしゃべろとは
頼んでないし」
むむむむむうううううッ。
「セイなんかッ
わかった顔をして
実は
何にもわかってないから
折り紙なんかさせて
時間稼ぎしてるだけなんじゃ
ないですかッ!!!」
「…少しはおまえも
黙って考えるとかしてみたら
どうなんだ?」
って
冷やかな目をして
こっちを見てるッ。
「ダケンは凄いなあ。
コートねえちゃんが
おバカぶりを発揮している間に
こんなにもたくさん
集会所を折り上げてさ」
「おうッ!」
なんて
…超、ムカつくッ。
なのにッ
セイは
私のムカつきのオーラなど
屁でもない、と言わんばかりに
無視をしてッ。
「ジュナさん
おおきめの引き出しを
ひとつ引っこ抜いてきて
出来上がった作品
入れてくれるかな?」
ジュナさんを
さりげに
使いッパにしているッ。