幼稚園の先生が
呼びつけた…?
それって…。
「幼稚園の先生が
事故を起こした犯人と
グルだったってコトッ!?」
「……」
「……」
「……」
私の推理に
何故か
みんなが黙り込むッ。
「…幼稚園からのメールを
装って
犯人が時間にあわせて
あの待ち合せ場所に
このガキ達を
急いで向かわせた、って
考えるのが
自然じゃね〜の?」
トーコの思考回路は
単純で羨ましい、って
そんな意地悪な言い方
しなくてもッ。
「…子どもの証言だ」
おやっさんが
苦笑して。
「そうだよね。
しかも
こんなイカレたガキだし」
セイが
おやっさんの意見に
同意して。
「しかも
証拠が残ってそうな
ヒメミヤさんのケータイは
犯人が
持っているらしいしね」
思わせぶりに
セイがおやっさんの
ジャケットのポケットに
目をやった。
…仕立てのよさそうな
ハリス・ツィード。
ポケットの部分が
やたら膨らんで
目立っている。
「そのポケットの中身。
見せて欲しいんだけど」
なんてッ。
セイってば
まさか
おやっさんを
犯人かと疑っているんじゃ
ないよねッッ!!!!?
「…これかな?」