そッ、それは当然
オンナのヒトと、ですよね?


「……」

ジイサマに
着物を着せ直す先生は


ねずみ〜色の

もとい!

明るいシルバーグレイの
背広に

派手なブルーのシャツの
ボタンを2つも開けていてッ。


…とてもじゃないけど

堅気のヒトには
見えませんッ。


その格好で
お見合いに現れたら

たぶん
間違いなく

相手のご両親に
ヒかれますッ。


「いやいや。

タカヒロ。

おまえもなかなか
おもしろいオナゴと
つき合ってるではないか」


かっかっか、と
ジイサマが高笑いしてッ。


「…つき合ってる?」


私と?

ねずみ〜らんどの先生が?


「…ちょっと、失礼!」

私は
ねずみ〜らんどの先生に
引っ張られ

植え込みの陰に
連れ込まれる。


「ごめん!、トーコちゃんッ」

先生が私に平謝りして。


「ちょっと
やっかいなコトになってて。

つい、トーコちゃんの名前を
出しちゃったんだ」

って。


「…全ッ然
話が見えないんですけれどッ」


「そうだよねッ。
その通りだ。

そうだと思うッ」


ねずみ〜らんどの先生は
腕組みをして
ひとり黙考を始めた。


「…あのッ?」

「ああ、ごめん、ごめん。

どう説明したら
トーコちゃんのアタマでも
理解できるのかと思って」

ってッ。


失礼なッッッ!!!!