お見合いパーティーを
企画するから

その中から
気に入った女性と
おつき合いするように、って

強制されたのだ、と

先生は溜息をついた。


好きなヒトが
いるんだ、って

言い訳をしようとして


「とっさに
口にしていたのが

トーコちゃんの名前でね」


住所も最寄りの駅も
学校名も

全部言える
オンナノコって

「トーコちゃんしか
いなかったから」


って。

それって

私のデータが
アタマに入っていたと
ゆ〜よりも

セイのデータを
私にすり替えただけなんじゃ
ないんでしょうかッ。


「…女子高生と
つき合ってる、なんて

世間の聞こえも
同性愛並みに
悪いかと思うんですがッ」

私のモノ言いも
ドンドン
意地悪になっているッ。


「相手が女子高生だと
わかれば

今すぐ結婚しろとか
迫られずに済む

と思ってね」


一石二鳥だと思った、って

もしもしもしッ!?


「先生は自分のコトしか
考えてないからッ!

おかげで私は

変なオンナのヒトに
拉致られて

こんなトコロに
連れてこられるしッ」


私は一連の拉致騒動を
先生に説明した。