「あのッ。私はッ!」
「いいワケはいいわッ。
ここにいるみなさんが
証人よッ」
ねえッ?、と
大正ロマンは
傍にいた女性達に
同意を求めた。
「先生ッ。
その方は
このおじいちゃんから
私を助けようとして…!」
セクハラされていた
おね〜さんが
私の為に
証言を買って出て
くれようとしたのにッ。
「タカヒロさんの
おじいさまが
アナタに
何かをされたとでも?」
「!!」
”タカヒロさんの
おじいさま”。
大正ロマンのその証言に
会場が色めき立ったッ。
「…いえ。
私の勘違いでした」
おね〜さんも
そのまま
黙ってしまったりしてッ。
…おいおいおいッ。
そ〜ゆ〜のって
許されるモノなんですかッ。
立場に
モノを言わせて
みんなを
かしづかせようなんてッ。
まともなオトナの
するコトでは
ないと思いますッ。
アタマの中には
反論のコトバが
次々と浮かんでくるのに。
「とにかく
トーコちゃんは
僕の恥ずかしがり屋な
恋人ってコトで」
何を聴かれても
ニコニコ
振舞っていて、って
ねずみ〜らんどの先生の
コトバが
私にかろうじて
理性を保たせた。
だけどッ。
…絶対変だよ!
このお見合いッ!