「そうそう
タカヒロさんはカメラが
趣味で

コンテストでも
賞をいくつか貰っていて」


「オトコ同士で
ハダカで抱き合っとる
写真じゃな」


「あの写真は
オトコ同士なんかじゃ
ありませんッッ!!!!」


…思わず
大正ロマンと
ハモってしまったッ。


「オトコ同士じゃろ?」

「違いますッ」


ジイサマは頑なでッ。


「ふふん♪」


ジイサマは
私のアゴを
杖で持ち上げると


「ワシには何でも
お見通しじゃッ」


思わせぶりに
私の顔を
覗き込んでくるッ。


「タカヒロが
今日も少年に女装させて

この中に紛れ込ませようと
していたってのは

すでにお見通しじゃッ」


「!!!!!」


ジイサマの衝撃の発言に
会場中がどよめいた。


女装して
この会場に
紛れ込んでいるのは

誰なのか。


皆がお互いを
牽制し合って

探り合っているけれどッ。


…それって

やっぱり
セイのコト、ですよねッ。


「……」

自然と額に汗がにじむッ。


「カラダは正直じゃな」


ジイサマの杖が

私のアゴから胸元へと
降りてきてッ。


「オマエさん

本当はタマタマが
ついとるんじゃろ?」


え。


「オマエさん

オトコじゃろ?」


てッ!

あのなあああああああ!!!


ゆうにコトかいて

私のどこが
オトコだと
ゆ〜んですかあああッッッ!!