「だからさっき

ワシの
脱げ、と言うリクエストを

頑なに
拒んでおったんじゃろう?」


って。


あんなお庭の真ん中で

平気で脱げるコトの出来る
オンナノコが

どこにいると
ゆ〜んですかあああああ!!!


「私はれっきとした
オンナノコですッ!!!!」

「…無茶を言うな」


ジイサマが
私の股間を触ろうとしてッ!


「無茶ではなくッ
事実ですからッ!!!!」


あまりの屈辱に

気がつくと

ジイサマの杖で
ジイサマをバンザイさせ

反撃していたッ。


オトコのセイを
疑うならまだしもッ


「私のどこが
オトコに見えると
ゆ〜のですかッ!!!?」


意識して
高めのかわいい声で

私は会場中の女性陣に
同意を求めた。


のにッ。


静まり返った会場中の
視線は

一斉に
自分の胸元に集まっていてッ。


「…くうッ」

私は
この上ない屈辱を
味わったッ。


「なら、この場で脱いで
証明してみい!」


くぁっかっか、と

どこぞの黄門様のような
ジイサマの
勝ち誇った高笑いが

高い天井に響いてるッ。


くううううううううう。

悔しすぎますッッ。


だけど

哀しいかな
私ってば孤立無援。

まさにアウェイ状態ッ。


誰も助け舟など

期待はできない状況だと
ばかり
思っていたのに…!


「トーコさん。
学生証をお見せしたら?」