水道のある場所を
見つけて

セイが私の怪我したヒザを
キレイな水で洗い流した。


「セイ、振り袖が
濡れちゃってるよ」


「知ったコトか!」


先生が用意した着物
だったのだろう。

セイの機嫌が
ますます悪くなる。


「……」
「……」

「…憎ったらしい…!」


セイが水をすくって
私の口に
押しつけてきてッ!


「俺、アイツ
一生許さないからな!」

ゴシゴシ、と
私の唇を掌で

何度も何度も
擦ってきた。


…痛い、って言っちゃ
いけないんだよね。


セイのココロの方が
もっともっと
痛かったんだよね。


信じていた先生に
こんな風に裏切られて。

自分の油断が
私をこんな目に
遭わせたんだ、って

後悔しているんだよね。


わかってる。

アタマでは
わかってはいるけれど


自分だけが
被害者ぶるのは
おかしい、って

自分に言い聞かせれば
言い聞かせる程

何故だか
ナミダが溢れてきて。


「どうしてトーコが
泣くんだよッ!!」


痛いくらい冷たい水を
顔に浴びせられて


「バカトーコッ!」


真冬の空の下

大好きなセイに
抱きしめられる。



「もう二度と
こんな目に遭わせたりは
しないから…!」


ごめんな、って

セイの声が
ちいさく震えてた。





先生のベッド♪♪♪

スプリング♂007

≪〜完〜≫


この作品をお読みになった
感想をお寄せください。


下記の感想の中から
ひとつ選び

【いいね!】ボタンを押すと

お楽しみスペシャル画像が
ご覧戴けます。


絵柄は予告なく
気まぐれに更新されます。



特に感想はありません。
次の話も期待しています!
今回の話は特にお気に入りです!