「…私、変な病気とか
持ってないですからッ」
「でもセイくんと
SEXしてるんでしょ?」
先生の
超おおおおおおお
意地悪なモノ言いに
耳まで赤くなるッ。
「…冗談だよ」
ジョークになって
ないですからああああッッ!
くくく、と
まるでセイみたいな
笑い方をして
先生は
私のふくらはぎを掴むと
私の片足を
自分の膝の上に乗せる。
かさぶたを
丁寧に剥がして
消毒液に手を掛けた。
「ちょっとだけシミるかも」
ってッ。
すんごくシミて
ますけれどおおおおおお。
先生は手早く
キズテープを貼ると
「はい、O.K!」
足をどけて、と
アゴで私に合図するッ。
…本当に
必要最低限しか
オンナのカラダには
触らないヒトだッ。
使ったモノを
手慣れた様子で
片づけていくその姿は
看護師さんなんて
必要ない、と
言わんばかりで。
先生は
真新しい紫外線防止テープを
引き出しから取り出すと
「傷が癒えても
紫外線には無防備に
さらさないようにね」
私に
テープを1ロール
山なりに投げてくる。
「…ありがとうございます」
私がちいさな声で
お礼を言うと
先生は
そのまま私に背を向けて
キッチンに向かった。
傷跡が残らないように
細心の注意を
私にしてくれるのは
今に始まったコトじゃない。
だけど
それは
セイの手前だとばかり
思っていたけれど。