台車の上には
1メートル四方は
ありそうなおおきな箱。
…やっぱり
荷物を
引き取りに来てたんだ。
あのオバサンは
依頼主さんかな?
箱の貼ってあるガムテープを
貼り直していたりして。
…なんか
細かそうなお客さんだから
本気で急かされてたのかも
しれないな。
なんて思ったら
ますます
申し訳なく思えてきた。
しかも
このオバサン。
緑地に
銀色のスパンコールが
胸元にたくさんついている
特徴あるTシャツを
着ているのだがッ。
あの見覚えのある
Tシャツはッ!!!!
ウチのマンションに
住んでいる
タドコロさんと
まさに”おそろい”でッ。
「あッ」
思わず声を出して
指をさしてしまっていた。
「!!」
宅配便のオジサンと
スパンコールのオバサンが
凄い形相で
こっちをみていてッ!!
そこまで
恐い顔で驚かれると
まるで
ふたりの不倫現場でも
見てしまったかのような
錯覚に陥りますッッ!!
「……」
「……」
って、ゆ〜か。
もしかして
図星、ですか?