「もうひとりの家政婦は
どうしたのかしら?
買い物?」
…まったく。
大正ロマンってばッ
誰のワガママのせいで
メガネっこが
電話を掛けているのか
忘れているのだろうかッ。
「ねえ、トーコさん?」
大正ロマンが
今度はわざと私に
タバコの煙を
吹きかけてきてッ。
ゴホゴホゴホッ!
煙がモロ、目と鼻に
入ってしまったッ。
口を塞がれているから
最悪だッ。
「ふふ。口のガムテープ。
どうしていつまでも
したままなのかしら?」
変わった子ね、と
大正ロマンが
もがき苦しんでいる
私を見て
ケラケラ、と笑ってる。
「…ケホッ」
…確かに。
さっきは
あのオバサンが
余りにも恐くて
逆らえなかったけど。
今はこうして
天敵とはいえ
第三者がふたりも
傍にいるのだ。
「……」
…ペリペリリッ。
私の口元が
おおきく
ガムテープに引っ張られ
歪む様子が
ツボに入ったらしく
大正ロマンが
テーブルの上
ふたつ折れになって
笑ってるッッ。
「アナタって
どこまでも果てしなく
おブスよね〜」
いいオモチャが手に入って
「今夜は
退屈しないで済みそうね」
大正ロマンが
私の手の上に
タバコの火を落とした。
先生のベッド♪♪♪
スプリング♂015
≪〜完〜≫
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