聴けば
このメガネっこ。
元々は
相談者の娘さんだった
みたいで。
パーティー会場で
初対面であったにも
関わらず
「アナタにはお子さんが
ひとりいますね、って
父の子どもの数を
ズバリ言い当てたの!」
メガネっこは
興奮した面持ちで
当時の様子を振り返る。
「…事前に誰かから
聴いたとか?」
「そんなハズはないわ!
だって
それまで父も私も妹も
父の子どもは
ふたりだ、って
信じて疑わなかったから!」
…はい?
「ウチの父が
先生に娘がふたりいる、って
笑って修正したら。
そう思ってるのは
アナタだけ、って…」
調べてみたら
妹は母が浮気をして
出来た子だって
わかって、ってッ。
おいおいおいッ。
「先生が教えて
くださらなかったら
きっと父は
他のオトコの子どもを
自分の子として
可愛がり続けて
財産だって
譲っていたでしょう」
なんてコメントして
いいのか
わかりませんッ。
「とにかくッ!
あの先生には
何でもお見通しだから
自分を作って
よく見せようとしても
無駄ってワケ」
…メガネっこは
胸を張っているけれど。
「…占い師に
言われたくらいで
DNA鑑定までして
親子関係を
調べたんですか?」
なんか
そっちの方が
信じられない。
「そんな手間を掛けるコトも
なかったわ」