…このヒトは

ねずみ〜らんどの先生の
お見合い会場でのコトを

責めているのか。


「あのお方は
どこまでも美意識の強い方。

それも人工の美ではなく

神様が創造した
究極の美にしか

興味はないの」


先生が

私に…その…
キスなんかしたモノだから。


このヒトは私の口からも

自分の考えが
正しいのだ、って

確証を得たいんだろうけど。


「……」


やだッ。

なんか今になって
先生の唇の感触が
蘇ってきたッ。


「何、赤くなって
恥じらってるのかしらッ」


そんな私の様子に
過敏に反応した
大正ロマンが

私の顔にタバコの火を
押しあてようとしてッ!


「!!!」

ガターンッ!


私はイスごと
後ろにひっくり返るッ。


「先生ッッ!!!!!」

メガネっこが
必死に止めに入って
くれたけどッ。


「この子ってば

オノレを知らないにも
程があるわッ!


その顔で
その胸でッ

そのオツムでッ


生きてるコトすらも
図々しい…ッッ!!!!」


「……」

あの口の悪い
意地悪なセイでさえ

そこまでハッキリとは
言いませんッ。


「…今の女子高生は

瞳を潤ませたら
何でも済むと思ってるッ」